>>平成15年度COE研究拠点形成事業の成果概要 |
本年度は、四大事業(戦略研究開発事業・産官学連携推進事業・国際的拠点形成事業・若手研究者育成事業)を実施し、拠点形成に向けて本格的に取り組んだ。その概要と具体的な成果は以下の通りである。 |
1) |
戦略的研究開発事業
コアリーダ(10人)を中心として、科学研究費・共同研究費・受託研究費など独自の競争的資金を着実に獲得し、若手研究者育成事業で雇用したCOEポスドク研究員やCOE奨励研究員を重点的に投入することにより目標達成に向けて順調に進展している。これらの個別研究の有機的な融合と効率的な推進を図るため、UbiMec-Lab運営委員会(兼:COE推進会議)を毎月2回(隔週木曜日)開催し、連携研究や学術誌・国際会議での共同発表を促進した。具体的には、学長裁量経費による研究支援や参加者と一体化したCOEフェスティバル『祭:ユビキタス』(平成16年3月15日、学外参加者246名、学内参加者215名)を実施し、「いつでも」「どこでも」「だれでも」情報環境が提供するユビキタス未来社会を具現化することによって、本拠点のターゲットを明確化することができた。 |
2) |
産官学連携事業
継続的な研究交流の仕組みとしての産学連携研究奨励制度を整備した。拠点リーダが開催する技術交流会(5回)の開催、共同研究協定の締結、前述のCOEフェスティバルへの企業展示(6社)など、産学連携研究奨励制度の開始は産学連携をより活性化した。 |
3) |
国際的研究拠点形成事業
UbiMec-Lab主催のNAIST-COEセミナーや第2回国際シンポジウム(平成15年10月29〜30日、学外参加者:36名、学内参加者:231名)を開催した。また、欧州からの招聘教授5名の滞在による特別講義と、COEポスドク研究員やCOE奨励研究員の研究内容の評価などを実施するともに、国内外の大学からのポスドク研究員の採用など、国際的拠点として人材の集積地を形成しつつある。さらに、WWWによる外国への情報発信は効果的であり、平成15年4月のスウェーデン視察団やフランス視察団の訪問や、平成15年7月のフランス(パリ・レンヌ)INRIA訪問、同年10月には台湾(南台科技大学)との交流協定の締結など、国際連携活動が一層強化された(現在、14大学)。 |
4) |
若手研究者育成事業
本年度からポスドク研究員制度を開始するとともに、COE奨励研究員制度を引き続き実施した。また、提案公募型研究推進制度を中心とする海外派遣など、直接的な人材育成にも貢献した。具体的には、UbiMec-Lab研究員(COEポスドク研究員とCOE奨励研究員)が主宰するCOE研究報告会の開催(9回)、同研究会におけるCOE研究員の発表に対する研究事業担当者による評価システムの構築、企画立案・プログラム作成から実施まで全てをCOE研究員に任せて開催した平成15年度国際シンポジウム(前述)、NAIST-COEセミナー(5回)など、独自の若手研究者育成システムの考案と実施は、若手研究者を育成する上で多大な効果があった。 |
なお、ネットワークメディア関連のアドバイザリー委員会を開催し、本研究拠点情報ネットワークの整備状況について国際的な観点から評価・助言を受けた。 |