コンピューティング・アーキテクチャ研究室
ハード・ソフトの両方がわかれば微細化限界を超えられる
教員
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教授:中島 康彦
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客員教授:木村 睦
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客員教授:張 任遠
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助教:KAN Yirong
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助教:PHAM Hoai Luan
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助教:LE Vu Trung Duong
nakashim@is.naist.jp rzhang@is.naist.jp kan.yirong@is.naist.jp pham.luan@is.naist.jp le.duong@naist.ac.jp |
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研究室のサイト | http://archlab.naist.jp/ |
フェイスブック | https://www.facebook.com/NAIST.ARCH |
研究を始めるのに必要な知識・能力
世の中に存在する様々なコンピュータシステムの構成に関する好奇心。
計算基盤がブラックボックスで良いとは考えない探究心。
アルゴリズムを考えプログラムに表現できる実装力。
研究室の指導方針
まず、研究対象とするアプリケーションを選択し、次に、挑戦したい計算基盤をおおまかに選択します。その後は、文献調査に進み、既存プログラム、既存シミュレータ、様々な性能評価ツール、あるいは、デジタル回路設計ツール、アナログ回路設計ツール等を駆使して問題点を明らかにし、教員の助言を受けながら課題を設定し、解決していきます。自ら開発したプログラム、アーキテクチャ・シミュレータ、あるいは回路を定量的に評価し、対外発表を行って、最終的に論文にまとめます。
この研究で身につく能力
すでに、多くの種類の非ノイマン型コンピュータが発表されています。これらを使いこなすには、従来型コンピュータ向けの汎用プログラミング言語の知識だけでは全く不十分で、計算基盤はブラックボックスで良いと考える研究者・技術者は、徐々に取り残されていきます。入手可能なハードウェアシステムと動かしたいアプリケーションを直結させる能力、機能が不足する場合にハードウェアシステムに対して具体的な提案ができる能力、さらには、ハードウェアに合わせて柔軟にアルゴリズムを調整できる能力が身につきます。
修了生の活躍の場
以前はコンピュータメーカーに多く就職していましたが、今では、アプリケーション層に近い企業にも就職が広がってきています。ハードウェアとソフトウェアの両方がわかる人材は、これまでも売り手市場でしたが、今後、この傾向がさらに顕著になっていくと予想しています。
研究内容
半導体の性能向上が行き詰った今、新しいアルゴリズムやソフトウェアを実装できるコンピュータシステムは2択です。何年たっても同じ性能の従来型コンピュータに安住するか、アルゴリズムを直接写像する非ノイマン型コンピュータに踏み出すか、選択肢はここにあります。コンピューティング・アーキテクチャ研究室では、主に小型高性能計算基盤に焦点を当て、5つの研究グループが活動しています。
高性能デジタルアーキテクチャグループ
CMOSアナログ・アプロキシメイトアクセラレータグループ
ニューロモーフィック・コンピューティンググループ
研究設備
富士通製スパコン富岳エントリモデル、NVIDIA製V100*4、RTX3090*4、GTX1080Ti*10、XEONサーバや、XEON/PHIサーバ、シミュレーション用サーバ、XILINX製ALVEO U280、大規模FPGA群、ZYNQボード群、試作LSI試験装置など、多数の実験設備があります。回路評価には、VDECを利用した豊富なCADツール、先端プロセスのテクノロジライブラリが揃っています。現在、シストリックリングアクセラレータ、アナログアクセラレータ、ニューロモーフィックLSI,ブロックチェインアクセラレータなどを開発しています。各自の机にはマルチモニタの高性能Linux-PCを設置しています。
研究業績・共同研究・社会活動・外部資金など
- 研究業績:2006年研究室創設以降、研究室メンバの受賞25件、査読付論文・国際会議164件、特許21件、招待講演含む口頭発表173件
- 共同研究:海外企業・大学、国内企業・大学等
- 社会活動:国際会議・国内学会・研究会・各種委員会の委員長、幹事団、運営委員等
- 外部資金:2006年研究室創設以降、科研費基盤(A) 3件、基盤(B) 1件、若手 3件、挑萌芽 3件、NEDO 2件、JST(ALCA-Next 1件、ALCA 1件、さきがけ 4件、A-STEP等 3件)、STARC 3件、企業10件以上