ディペンダブルシステム学研究室の廣瀬 慈恩さん(博士後期課程2年)らが国際ワークショップPDAA2022において、Best Paper Awardを受賞しました。(2022/11/21)
International Workshop on Parallel and Distributed Algorithms and Applications (PDAA) は、
並列/分散アルゴリズムとその応用の分野での新しい発想、技術、研究に関する情報交換を促進するための国際ワークショップです。
14th International Workshop on Parallel and Distributed Algorithms and Applications(PDAA2022)は、11月21日に国際シンポジウムCANDAR'22と併せて開催されました。
受賞研究テーマ
"Gathering despite a linear number of weakly Byzantine agents"
本研究は、ネットワーク内を自律的に移動するモバイルエージェントが弱ビザンチン環境において一カ所に集めるためのアルゴリズムを研究している。弱ビザンチン環境では、自身に与えられたIDを変更できないが、想定し得るあらゆる妨害を行う弱ビザンチンエージェントがネットワーク内に複数体存在すると仮定しており、この環境に耐性を持つアルゴリズムはあらゆるエージェントの故障に耐性を持つと言える。既存研究では、時間はかかるが最大の故障耐性を持つ集合アルゴリズムと、故障耐性を弱める代わりに高い効率性を持つ集合アルゴリズムが提案されている。これらに対し、本研究では、ビザンチン同期メッセージパッシングシステムと呼ばれる、異なる分散システムにおける合意アルゴリズムをエージェントを用いた分散システムでシミュレーションする方法を開発することで、高い故障耐性と高い効率性を併せ持つ集合アルゴリズムを提案している。