情報セキュリティ工学研究室の北澤 太基さん(博士前期課程2年)が、環境電磁工学研究会若手優秀賞を受賞しました。(2023/3/9)

 電子情報通信学会 環境電磁工学研究専門委員会(EMCJ)では、EMCに関する研究・開発の活性化を目的として、同分野の研究に従事する若手研究者を対象に表彰を行っています。毎月の研究会における発表の中から年間を通して優秀な発表を行った若手研究者を表彰します。
EMC:環境電磁工学とは、「電磁エネルギー利用の発達にともない、変化してきた地球および天体の電磁気的周囲環境の把握とその予測、さらに調和のとれた環境とするための制御方法、電気装置のあり方を追求し、電磁環境の調和と電磁エネルギーの有効利用に資する工学、理学、医学、経済学、社会学等の多方面にわたる学際的研究の基礎学問分野」をいいます。(EMCJ HPより抜粋)  
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  • 受賞者 Awardee:
     北澤 太基
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    写真は北澤 太基さん

  • 受賞研究テーマ Research theme:
    "映像機器の電磁情報漏えい評価のための漏えい源モデルの検討"
     映像機器から放射される電磁波を用いて情報が取得される脅威に対し、ゾーニング対策を適用する場合、情報漏えいを引き起こす範囲を把握する必要がある。情報が漏えいする範囲は、漏えい源、伝達特性及び背景ノイズをモデル化することにより推定可能となるが、漏えい源のモデルに関しては十分な検討がなされていない。本研究では、ターゲットとなる映像情報を含む機器内の信号伝送に着目し、漏えい電磁波の強度とその強度が発生タイミングを推定し、それらの推定結果から漏えい源のモデルを生成する手法を提案する。生成した漏えいモデルの妥当性を評価するために、評価環境を用い、計測によって得られた漏えい源信号と提案手法により生成した漏えい源モデルが良好な一致が得られることを確認した。さらに、機器外部において観測された漏えい信号に対しても相関値を指標とし、画面に表示された画像を漏えい源とみなした場合と比べて提案手法が高い相関値が得られることを実験的に確認した。

  • 著者 Authors:
     北澤 太基、久保 尋之、林 優一
     
  • 受賞者のコメント Awardee's voice
     この度は栄誉ある賞を頂き大変光栄に思います。ご指導いただきました研究室の先生方やご討論、ご協力を頂きました研究室の学生の皆様には、この場を借りて御礼を申し上げます。

  • 外部リンク Links to:
    - 電子情報通信学会 環境電磁工学研究会 HP: https://www.ieice.org/cs/emcj/jpn/index.html
    - 若手優秀賞一覧: https://www.ieice.org/cs/emcj/jpn/events/wakate/wakate2.html

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