ソーシャル・コンピューティング研究室の伊藤 和浩さん(博士前期課程2年)が、第15回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (DEIM2023) において学生プレゼンテーション賞を受賞しました。(2023/3/9)
データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (DEIM) は、日本データベース学会、電子情報通信学会 データ工学研究専門委員会、情報処理学会 データベースシステム研究会の主催により、データ工学と情報マネジメントに関する様々な研究テーマの討論・意見交換を目的として年に1回開催されているイベントです。
学生プレゼンテーション賞は、口頭発表にて優秀な発表を行った学生へ贈られる賞です。第15回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(第21回日本データベース学会年次大会)(DEIM2023) は、 2023 年 3 月 5 日 ~ 9 日の期間、5 日間の日程で、withコロナ時代の新たな試みとして「直列ハイブリッド形式」で開催されました。一般発表(1日目〜3日目)をオンラインで、その後オフライン会場に集まり、4日目と5日目はチュートリアルやポスター発表を中心としたネットワーキングイベントを行いました。 |
- 受賞者 Awardee:
伊藤 和浩 (M2)
- 受賞研究テーマ Research theme:
"場の状態の共有と個人のウェルビーイング"
ウェルビーイングとは、一時的なポジティヴな感情とは異なり、人生における様々な側面を総合して良い状態が持続的である状態を指し、身体的・精神的健康や仕事のパフォーマンス向上などに寄与することで注目を集めてきました。個人のウェルビーイングに注目した研究はこれまで多く行われてきた一方で、個人が属する集団の状態との関連についての議論はあまり行われていません。社会心理学のシェアド・リアリティの考え方をベースにすると、状態がシェアできている集団に属する個人はウェルビーイングが高いと仮説立てられます。そこで本研究では、企業の従業員94名に対する日報入力を用いた2ヶ月間にわたる調査実験を通して、所属集団の状態と個人のウェルビーイングとの関係性について分析しました。その結果、集団の幸福感の認識がメンバー間で一致しているほど、個人の幸福感が高いという相関が得られました。
- 著者 Authors:
伊藤 和浩、若宮 翔子、眞鍋 雅恵、渡邉 寧(京都大学)、中山 真孝(京都大学)、内田 由紀子(京都大学)、荒牧 英治 - 受賞者のコメント Awardee's voice
この度は学生プレゼンテーション賞にご選出いただき、大変光栄に思います。ご指導くださった荒牧先生、若宮先生、また共同研究先の内田先生、中山先生に心より感謝申し上げます。未熟さを日々痛感する中ではありますが、今回の受賞を励みとして今後の研究に邁進してまいります。
- 外部リンク Links to:
DEIM2023表彰一覧: https://event.dbsj.org/deim2023/post/awards.html