☆優しく（機器やネットワークを意識せずにだれでも簡単に利用できる）、
　　　☆融けこむ（だれもが情報を供給できる）、
　　　☆湧き上がる（画一を脱し、創意工夫がある）、

サービスプログラムを提案して、あらゆるものが結ばれるユビキタス社会を構築して、世界に尊敬される国づくりに貢献する義務があります。

今年で三年目を迎える「祭：ユビキタス」は、ユビキタスコンピューティング社会のつぎに登場するパーベイシブコンピューティングの社会を強く意識しながら、ユビキタス社会というバーチャルな概念を、NAISTに集う先進的な大衆が具体的な形にして参加する場として用意した催しです。用語「バーチャル」は、マスコミでは仮想と翻訳し、「虚ろな」とか「実際には存在しない」という虚構の世界を連想させることが多いのですが、そうではなく、神社仏閣や大仏がバーチャルシンボルとして、また紙幣や貨幣がバーチャル金貨として機能しているように、「目的とする機能を保有した」社会を意味しいています。
「ユビキタスコンテスト（ユビコン）」では、「なんでも」「だれでも」意識せずに情報にアクセスできるパーベイシブメディア環境と、「いつでも」「どこでも」利用可能なパーベイシブディジタルアーカイブ環境を提供するので、実世界指向型のインタフェイスや、その場所に行く、直接触れる、興味あるものを見るなどのアクションをトリガーとした情報活動の実践につながるエンベッデドツールを具現してくれることを願っています。
また、情報社会が誘引する物流社会との摩擦現象は、法律で規制するのか、それとも慣習として定着させるのか、「横綱の品性」が問われるように、「祭：ユビキタス」に参加する諸君がユビキタス社会における品性を再構築してくれることも期待しています。

21COEプロジェクトリーダー　千原國宏