奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 情報生命科学専攻 蛋白質機能予測学講座 講義関連

H21年度 近畿大学・農学部・応用生命化学科・生命情報学実習

5/26(火) 生体高分子データの可視化と立体構造予測


  1. [プログラムの準備] RasMolという生体高分子の可視化プログラムをタウンロードし、「デスクトップ」にコピーする。
    RasMol2.7.1(Windows版) (うまくいかなければ、RasMol2.7.4.2(Windows版) を試してみる)

  2. PDBデータの入手と可視化

    あるタンパク質の立体構造データを入手するには、PDBのWebサーバから、検索を行えばよい。 PDBコード("1flv")やタンパク質名("flavodoxin")などからも検索可能だが、もっとも確実に 同定するのはアミノ酸配列による検索である。 アミノ酸配列

    MSKKIGLFYGTQTGKTESVAEIIRDEFGNDVVTLHDVSQAEVTDLNDYQYLIIGCPTWNI
    GELQSDWEGLYSELDDVDFNGKLVAYFGTGDQIGYADNFQDAIGILEEKISQRGGKTVGY
    WSTDGYDFNDSKALRNGKFVGLALDEDNQSDLTDDRIKSWVAQLKSEFGL
     
    に相当する立体構造データをRCSB-PDBかPDBjのどちらかのサーバからダウンロードせよ。

    RCSB-PDB (www.rcsb.org)

    左メニューの[Search] から [Sequence] を選び、配列からの検索エンジンに移り、"use Sequence"をクリックして、クエリ配列をコピー&ペーストして、"Evaluate Query"ボタンを押す。ヒットしたエントリの どれかをクリックし、メニューの"Download Files"から、"PDB txt"を選んで、マイドキュメントにダウンロードする。

    PDBj (www.pdbj.org)

    左メニューの"Search >>"から、[Sequence-Navigator]を選び、、クエリ配列をコピー&ペーストして、"Find All Homologues"ボタンを押す。ヒットしたエントリの どれかをクリックし、[Download/Display]ボタンを押し、圧縮していないPDB formatの 形式(表の2行目) の"download"ボタンを押して、マイドキュメントにダウンロードを行う。

    ダウンロードしたファイルを、プログラムRasMolで表示してみよ。

    RasMolの使い方については 立体構造可視化プログラムRasMolの使い方 のPDFファイルを参考にすること。

  3. つぎに以下のPDBファイルを「マイ ドキュメント」にコピーする。 (必ず「マイ ドキュメント」にコピーすること。 「デスクトップ」のファイルはRasMolからは認識できなくなるので注意。)

    これらの六つの構造データを用いて、配布のプリントの課題1課題2課題3 を行いなさい。

  4. MATRASサーバを用いた簡易ホモロジーモデリング

    インフルエンザウィルスのノイラミニダーゼ(2009年5月8日、成田空港で採取) のアミノ酸配列NaritaH1N1 の立体構造を MATRASサーバ(http://biunit.naist.jp/matras) にアクセスして、 予測せよ。

    MATRASサーバの詳細な使い方については MATRASサーバを用いた立体構造予測:簡易ホモロジーモデリング のPDFファイルを参考にすること。

    (1)[Sequence Search vs PDB] を選び、クエリ配列をコピー&ペーストして、"Search"をクリックする。
    (2)BLASTの結果がグラフィカルに表示される。適当なホモログのPDBコードをクリックする。(タミフルの構造が 含まれている3cl2AのPDBを選択すること。)
    (3)ペアワイズアライメントが表示される。Seq-Replaced 3D Structure の[PDBfile]をクリックすると、
    (4)モデル構造のPDBファイルが表示される。
    (5)これをブラウザのメニューの[ページに名前をつけて保存]で、テキスト形式でNaritaH1N1.pdb"というファイル名で保存する。
    (6)保存したPDBファイルをrasmolで表示する。

    予測した立体構造と、 回答用紙に載っているマルチプルアライメントを比較し、保存アミノ酸が 立体構造上、どういう位置にあるか、確認することで、配布プリントの課題4に答えよ。