ゼミナールI講演

日時(Date): 平成27年12月14日(月)3限 (13:30 -- 15:00)
Mon., Dec. 14th, 2015 (3rd Period, 13:30 -- 15:00)
場所(Location): L1
司会(Chair): 高前田伸也 (Shinya Takamaeda)

講演者(Presenter): 中原啓貴(愛媛大学)
Hiroki Nakahara (Ehime University)
題目(Title): 電波望遠鏡におけるデジタル分光器とそのFPGA実現に関して
A digital spectrometer on a radio telescope, and its realization on FPGAs
概要(Abstract): 電波望遠鏡とは天体が放射する電波を受信し, 観測するための装置である. 電波望遠鏡内部では受信した時間信号を分光器(Spectrometer) を用いて周波数領域の信号に変換し, 観測を行う. 通常, 分光器ではFPGAを用いたデジタル分光器が用いられており, 高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT) が行われている. 電波望遠鏡用分光器は広帯域・高分解能が求められるためFPGA内に大量のFFT回路を並列に実現しなければならない. 従って, コンパクトかつ高速なFFT回路の実現が高性能な分光器で必須である. 現在, 次世代望遠鏡SKA(Square Kilometer Array)の開発が進んでおり, 国際共同開発CASPERプロジェクトにおいて, 共通プラットフォームROACHシステムを用いた分光器の開発を進めている.
本講演では, 講演者がイギリスオックスフォード大学に渡航してROACHプラットフォームを持ち帰った経験を紹介し, 剰余数系(RNS)を用いてFFT回路を分割する手法について述べる. また, 現在進行中の開発状況を紹介する.

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