ゼミナールI講演 |
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日時: | 平成26年10月27日(月)3限 (13:30 -- 15:00) Mon., Oct. 27th, 2014 (3rd Period, 13:30 -- 15:00) |
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場所: | L1 |
講演者: | 山口光太 (東北大学大学院情報科学研究科) Kota Yamaguchi (Graduate School of Information Sciences, Tohoku University) |
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題目: | コンピュータビジョンによる人の姿と行動の認識 |
概要: |
近年のコンピュータビジョン研究の進展は画像や動画からのより詳細な情報抽出を可能としてきた.例えば一般物体認識では,物体のカテゴリを推定するだけではなく,その物体を構成する部品の配置(例:車体とタイヤの同時検出)や詳細な属性の記述(例:ホッキョクグマの色や性質の識別),周辺のコンテクスト情報の活用(例:部屋の形状と家具の配置制約)などが可能となってきた.本講演ではコンピュータビジョンを用いていかに人の姿と行動の認識を実現できるか解説する. 人の姿は姿勢や来ている服装によって大きく異なって見えるため,単純な物体検出手法を用いるだけでは人の姿を詳細に認識する事が難しい.我々は人の姿の認識を衣服のセマンティッックセグメンテーション問題として取扱い,その効果的な解法に取り組んだ.衣服は人の姿勢と密接な関わりがあるため,人の姿勢推定問題を活用する事で認識性能を向上させることが可能である.本講演ではマルコフ確率場を用いた基本的な認識問題の定式化,大規模データセットを用いた検出問題の解法について解説する. 人の行動は様々な要因によって左右される.例えば歩行者の行動について,歩行者は単純に目標地点に直線的に歩くのではなく,他の歩行者との衝突を避けたり,一緒の集団の歩調に合わせて進んだりする.このような一般的な人の行動をより正確にモデル化することができれば監視カメラやシミュレーション等の応用に有用である.本講演では歩行者の複雑な「社会的」行動モデルと,それのコンピュータビジョンにおける人物追跡問題への応用について述べる. |