講演者:
| 飯田秀博 (国立循環器病研究センター研究所 画像診断医学部)
Hidehiro Iida (Department of bio-medical imaging, National Cerebral and Cardiovascular Center Research Institute) |
題目:
| PET、SPECT、MRIを使った循環器疾患の分子イメージング |
概要: |
循環器疾患は、血流の遮断あるいは低下によって酸素や基質の供給が阻害され、最終的には組織の不可逆的な損傷と脳機能の低下が引き起こされる病態です。血流を再開させる治療は最も本質的ですが、同時に重篤な障害を来す危険性も有しています。生き残った細胞においては、様々な様相を経ながら障害が拡大しつつづけることも知られています。細胞電位の低下に基づく神経伝達物質の停滞やラジカルの上昇などによって細胞障害を来し、炎症やアポトーシスがさらにこれを拡大し続けます。私たちは、これらの病態をPET、SPECT、MRIを使った生理・生化学的機能画像の可能にする計測技術、画像解析理論とこれを応用したプログラムの開発、実験動物を使った検証、医療機器としての実用化を行ってきました。私たちの経験を中心に、医療における画像診断技術の意義について議論したいと思います。
|