大規模システム管理研究室の有薗 舜さん(博士前期課程2年)が、日本オペレーションズ・リサーチ学会 関西支部若手研究発表会において優秀発表賞を受賞しました。 (2022/10/29)

 日本オペレーションズ・リサーチ学会は、1957年6月15日に設立されました。ORの理論の研究、手法の開発はもとより、企業経営や行政における具体的な問題への手法の活用を図ると共に、会員相互の情報交換、海外との交流を積極的に推進しています。関西支部若手研究発表会は、現会員、特に学生会員・若手研究者に研究発表を通じた交流の機会を提供し、その活動を活性化することを目的としています。
 本賞は、 2022年10月29日(土)に「2022年度日本オペレーションズ・リサーチ学会 関西支部若手研究発表会」が大阪大学吹田キャンパスにて開催され、本発表会で行われた口頭発表(全14件)が審査対象となりました。授賞式は2023年度の日本オペレーションズ・リサーチ学会関西支部総会にて執り行われます。(日本オペレーションズ・リサーチ学会HPより引用)
  • 受賞者 Awardee:
      有薗 舜

  • 研究テーマ Research theme:
    "時間変化するネットワークに対する二分決定グラフを用いた信頼性評価法"
     宇宙ネットワークや車両アドホックネットワーク、ドローンネットワークなど移動体で構成されるようなネットワークでは、ネットワークトポロジーの時間変化を考慮した信頼性評価が重要である。時間変化するネットワークは、各辺が時刻ラベルをもつような、時間的グラフを用いてモデル化される。ここでは、ノードは完全に機能するが、各リンクは確率に従って独立に故障するとき、始点を出発したデータが、時刻ラベルが大きくなっていくような経路、即ち、旅路を辿り、終点に到達する確率を時間変化するネットワークの信頼性と定義する。既存手法は、旅路を全列挙し sum of disjoint products 法を用いて、信頼性を求めるアプローチであるが、計算量が大きい点が課題として挙げられる。一方、ネットワークトポロジーの時間変化を考慮しないネットワーク信頼性評価法に対して、二分決定グラフを用いた実用上効率の良い手法があることが知られている。そこで本研究では、信頼性評価の高効率化を目的とし、時間変化するネットワークに対して、二分決定グラフを用いた信頼性評価法を提案した。また、数値実験により、提案手法の有効性が示された。

  • 著者 Authors:
     有薗 舜、中畑 裕、笠原 正治

  • 受賞者のコメント Awardee's voice: 
     この度は優秀発表賞を頂くことができ誠に光栄に思います。このような賞を頂けたのも、日頃から丁寧に指導してくださる先生方や私の友人をはじめとする研究室の皆様のおかげです。この場をお借りして皆様に感謝申し上げます。今後とも、さらなる研究の発展のため精進して参る所存です。ありがとうございました。

  • 外部リンク Links to:
    ・日本OR学会 関西支部 HP:https://orsj.org/kansai/
    ・日本OR学会 関西支部 受賞ページ:
      https://orsj.org/kansai/2022/11/14/%e6%97%a5%e6%9c%acor%e5%ad%a6

>> 大規模システム管理研究室 Large-Scale Systems Management lab