ユビキタスコンピューティングシステム研究室の真弓 大輝さん(博士前期課程2年)らの論文が、DICOMO2022 最優秀論文賞を受賞しました。真弓さんはシンポジウム最終日に最優秀プレゼンテーション賞も受賞しています。
(2022/9/20)
情報処理学会 マルチメディア, 分散, 協調とモバイルシンポジウム(DICOMO)は、平成9年度の初開催以来、インターネットを中心とした通信技術から、マルチメディア通信、分散システム、グループウェア、モバイルコンピューティング、ITS、ユビキタス、セキュリティやデジタルコンテンツクリエーションに関する分野の研究について、学術的な研究論文のみならず、事例報告、問題提起などの論文も対象として、活発な議論を行っています。DICOMO2022は、2022年7月13日〜15日にオンラインにて開催されました。最優秀プレゼンテーション賞は特に優れた発表を行った上位3件に与えられる賞、最優秀論文賞は特に優れた論文を投稿した上位3件に与えられる賞です。 |
- 受賞者 Awardee/著者 authors:
真弓 大輝、中村 優吾(九州大学)、三崎 慎也、松田 裕貴、安本 慶一
- 受賞研究テーマ Research theme:
"Aromug: 糖分摂取量低減を補助するスマートマグカップの設計と基礎評価"
普段何気なく飲んでいる飲料には多くの糖分が含まれている。砂糖入り飲料は私たちの生活の中で主な糖分摂取源となっており、過剰な糖分摂取は血糖値上昇や糖尿病リスクを上昇させることが知られている。そのため、糖分摂取量を低減する必要がある。これまで糖分摂取量を削減する方向に後押しする方法がいくつか提案されているが、短期的なアプローチに留まっており、習慣的に糖分が控えめな飲料の選択を促す有効的な解決策は見つかっていない。本研究では、飲むという行為に香りを付与することで、ユーザの知覚する甘さを増幅する「Aromug」を提案する。実際の糖分摂取量を低減しつつ、コンテキストアウェアな香り情報を提供することで、知覚される甘さを増幅し、日常的に飲料から摂取する糖分量を低減するシステムの実現を目指す。本稿では、アイスコーヒーと各種フレーバーの組み合わせの官能評価を行い、香りによって知覚する甘さ増幅の有効性を評価した。実験の結果、無糖コーヒーとチョコレートの香りの組み合わせは、香りなしの場合に比べ有意差が確認された。また味の甘さに関して、年齢やコーヒーを飲む頻度で嗜好に差が見られ、コンテキスト・アウェアな香り情報提示のための知見を得た。
- 受賞者のコメント Awardee's voice
この度は栄誉ある賞をいただき、大変光栄に思います。この場をお借りして、共著者の皆様や実験にご協力してくださった方々に感謝申し上げます。これを励みに更なる研究の発展、研究成果の発表に精進していきたいと思います。
- 外部リンク Links to:
DICOMO2022シンポジウム 表彰ページ: http://dicomo.org/commendation/
>> ユビキタスコンピューティングシステム研究室 / Ubiquitous Computing Systems lab.