知能コミュニケーション研究室の石橋 陽一さん(博士後期課程2年)が、言語処理学会第28回年次大会において若手奨励賞を受賞しました。(2022/3/17)

 言語処理学会(The Association for Natural Language Processing)は、わが国の言語処理の研究成果発表の場として、また国際的な研究交流の場として、1994年4月1日に設立されました。年4回の会誌「自然言語処理」の発行、年1回の言語処学会年次大会の開催を通じて、この分野の学問の発展、応用技術の発展と普及、国際的なレベルでの研究者・技術者・ユーザ相互間のコミュニケーションと人材の育成をはかる機関です。(言語処理学会HPより抜粋)
若手奨励賞は、「年次大会の開催年の4月1日において満30歳未満のもの」を対象とし、主に当該研究論文と第1著者の将来性を評価し、第1著者(人)に対して贈られる賞です。言語処理学会第28回年次大会(NLP2022)は、2022年3月14~18日の期間、5日間の日程で開催されました。
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  • 受賞者 Awardees:
     石橋 陽一(D2)

  • 受賞研究テーマ Research theme:
    "線型部分空間に基づく学習済み単語埋込空間上の集合演算"
     近年の自然言語処理の技術は「単語」を「ベクトル」という数値的な表現に置き 換えることで飛躍的に性能が向上しました。自然言語処理では「単語の集合」を 計算することが頻繁あり、集合を数値的に表したいというニーズが多いですが、 集合や集合演算(∩・∪・∈・集合類似度など)の数値的な表現は擬似的です。そ こで研究では量子力学の理論の一つである量子論理に着想を得て、集合を「単語 ベクトルが張る部分空間」として表現する事を試みました。これにより集合演算 も自然に定義できました。さらに実験では提案法が言語的な集合・集合演算を良 く表現できており、文の類似度といったタスクに有用であることを実証しました。

  • 著者 Authors :
     石橋陽一、横井祥(東北大)、須藤克仁、中村哲

  • 受賞者のコメント Awardee's voice
     この度は若手奨励賞にご選出いただき大変光栄に思います。 ご指導頂いた共著者の皆様、賞選考に関わった皆様、研究をサポートしてくだ さった研究室スタッフの方々には心より感謝いたします。
    引き続き研究に精進していきたいと思います。

  • 外部リンク Links to:
    - 言語処理学会HP: https://www.anlp.jp/
    - 言語処理学会第28回年次大会表彰一覧: https://www.anlp.jp/nlp2022/award.html

>> 知能コミュニケーション研究室 Augmented Human Communication lab.