ユビキタスコンピューティングシステム研究室の山田 理さん(博士前期課程2年)らが、DICOMO2021において優秀論文賞を受賞しました。
(2021/9/14)
情報処理学会 マルチメディア, 分散, 協調とモバイルシンポジウム(DICOMO)は、平成9年度の初開催以来、インターネットを中心とした通信技術から、マルチメディア通信、分散システム、グループウェア、モバイルコンピューティング、ITS、ユビキタス、セキュリティやデジタルコンテンツクリエーションに関する分野の研究について、学術的な研究論文のみならず、事例報告、問題提起などの論文も対象として、活発な議論を行っています。DICOMO2021は、2021年6月30日(水)~7月2日(金)にオンラインにて開催されました。 |
- 受賞者 Awardee/著者 authors:
山田 理、松田 裕貴、諏訪 博彦、安本 慶一
- 受賞研究テーマ Research theme:
"周辺エリアのPoI別時系列混雑情報を用いたメッシュの混雑予測"
近年流行しているCOVID-19は世界中で感染者を増やし、社会的問題へと発展している。感染拡大を防ぐためには、混雑を避け、人との接触を抑えることが重要である。混雑を避けるためには、事前に混 雑を把握できる必要があり、混雑度の推定においては群衆における行動の予測が不可欠である。行動予測は空間的特徴と時間的特徴の2つの要素からなり、2つの特徴を組み合わせた予測モデル構築が行われてきた。人の行動は、POI(Point of interest)情報と密接に関連している.PoI は空間的特徴を表し、場所の特徴を表現する。既存のアプローチでは、PoI がもつ空間的特徴に着目し、さまざまな手法で予測モデルに組みこんでいる。しかし、PoI は空間的特徴だけではなく、時間的特徴も持つ。本論文においては、PoI が持つ時間的特徴に着目し、PoI 別時系列混雑度データを用いてメッシュ領域混雑度予測手法を提案する。評価の結果、PoI別時系列混雑度情報を用いることで、用いない場合と比べて、メッシュ領域の混雑度(存在人数)の予測に関して、最大23%予測誤差が減少した。また、PoI 別人数混雑度情報を用いることで、30分先のメッシュ領域混雑度を最小誤差率 1.27%で予測可能であることを示した。
- 受賞者のコメント Awardee's voice
この度、優秀論文賞をいただきまして大変嬉しく思います。私の研究を担当してくださっている教授方に手厚い論文添削や研究に対するアドバイスをしていただいたりととてもお世話になっており感謝しております。これからも研究活動に精進したいと思います。
- 外部リンク Links to:
DICOMO2021シンポジウム HP: https://dicomo.org/
>> ユビキタスコンピューティングシステム研究室 / Ubiquitous Computing Systems lab.