ユビキタスコンピューティングシステム研究室の清水 仁さん(博士後期課程2年)らが、DICOMO2021において優秀論文賞を受賞しました。 (2021/9/14)

 情報処理学会 マルチメディア, 分散, 協調とモバイルシンポジウム(DICOMO)は、平成9年度の初開催以来、インターネットを中心とした通信技術から、マルチメディア通信、分散システム、グループウェア、モバイルコンピューティング、ITS、ユビキタス、セキュリティやデジタルコンテンツクリエーションに関する分野の研究について、学術的な研究論文のみならず、事例報告、問題提起などの論文も対象として、活発な議論を行っています。DICOMO2021は、2021年6月30日(水)~7月2日(金)にオンラインにて開催されました。 award
  • 受賞者 Awardee/著者 authors:
     清水 仁、諏訪 博彦、岩田 具治、藤野 昭典、澤田 宏、安本 慶一

  • 受賞研究テーマ Research theme:
    "避難所計画問題の定式化と効果推定 "
     災害時には、避難所が必要である。これまでに、避難にかかる移動コストを最小化するように、避難所配置が計画されてきた。しかし、災害の規模が大きいほど避難所を運営するためのコストは無視できなくなる。これに対して、被災者が減少したときに、避難所に残った被災者を別の避難所に移転してもらい、避難所をなるべく早期に閉鎖することで、運営コストを削減することができる。しかし、避難所間の移転は、被災者の負担が大きいと考えられる。そこで本研究では、被災者の減少を考慮した「避難所計画問題」を定式化する。しかし、定式化の際に必要な被災者の移動コストは、実際に支払が発生しないために過去データから求めることが難しい、という課題がある。この課題に対して我々は、実際の災害時の被災者数と避難所数の推移から移動コストを推定する手法を提案する。提案手法で得られたパラメータを用いて最適解を求めれば、被災者の移動コストと避難所の運営コストの和が最小となるように被災者を避難所に割り当てることができる。阪神大震災の記録を参考に条件設定したシミュレーション実験の結果、提案手法が運営コストを62.1億円(59%)削減できることを示した。

  • 受賞者のコメント Awardee's voice
     この度、優秀論文賞をいただきまして大変嬉しく思います。私の研究を担当してくださっている教授方に手厚い論文添削や研究に対するアドバイスをしていただいたりととてもお世話になっており感謝しております。これからも研究活動に精進したいと思います。

  • 外部リンク Links to:
    DICOMO2021シンポジウム HP: https://dicomo.org/

>> ユビキタスコンピューティングシステム研究室 / Ubiquitous Computing Systems lab.