生体医用画像研究室の政木勇人さん(博士後期課程1年)らが、国際フォーラムIFMIA2021においてBest paper awardを受賞しました。(2021/1/27)
IFMIA(International Forum on Medical Imaging in Asia)は医用画像に関するアジア国際フォーラムで、ほぼ隔年で開催されています。本年は、1月24日から27日まで台湾で開催予定でしたがCOVID-19感染症の影響でオンライン開催となりました。Best paper awardは、発表論文79件の中から、口頭発表及びポスター発表からそれぞれ10件ずつ計20件がノミネートされ、最終的に11件が選ばれました。
研究テーマ Research theme:
"Analysis of multiplanar integration based on uncertainty estimation in automatic segmentation of abdominal organs in 3D CT image using 2D Bayesian U-Net"
3次元医用画像からの解剖学的構造の自動抽出における、抽出結果の不確実性推定は信頼性予測のために重要です。我々のグループではこれまでに、CT画像からの下肢筋骨格領域の自動抽出において領域の抽出だけでなく結果の不確実性を推定可能なBayesian U-Netを用いて、領域抽出精度を予測する不確実性指標を提案しました。しかし、検証データは20例のみと少なく抽出精度と不確実性の関係の信頼性について更なる検証が必要でした。本研究では、比較的大規模な学習データセットがある腹部CT画像を対象にBayesian U-Netを用いた臓器領域の自動抽出を行い、抽出精度と不確実性の関係を検証し、相関があることを示しました。また、複数の異なる断面(Axial,coronal,sagittal断面)それぞれで学習した3つのBayesian U-Netの抽出結果を不確実性を用いて統合することで抽出精度が向上することを示しました。