ユビキタスコンピューティングシステム研究室の松田 裕貴さん(博士後期課程2年)らが、DICOMO2017において最優秀プレゼンテーション賞を受賞しました。 (2017/06/30)

DICOMOシンポジウムは、平成9年度の初開催以来、インターネットを中心とした通信技術から、マルチメディア通信、分散システム、グループウェア、モバイルコンピューティング、ITS、ユビキタス、セキュリティやデジタルコンテンツクリエーションに関する分野の研究について、学術的な研究論文のみならず、事例報告、問題提起などの論文も対象として、活発な議論を行ってきました。DICOMO2017は,2017年6月28日(水)~30日(金)に定山渓万世閣ホテルミリオーネに於いて開催されました。最優秀プレゼンテーション賞は優秀な発表を行った上位3件に与えられる賞です。
  • 受賞者 Awardee/著者 authors:
    松田 裕貴, 河中 祥吾, 諏訪 博彦, 荒川 豊, 安本 慶一
    amenomori
  • 受賞研究テーマ Research theme:
    "ユーザ参加型センシングの割り込みに対する応答性調査 ~時空間データとタスク難易度およびユーザ属性による考察~"
    ユーザ参加型センシングは,一般ユーザに対しセンシングを依頼することによりデータ収集を行う仕組みであるため,多数ユーザの継続的な参加が重要となる.ユーザの参加促進や,離脱防止のため,体験や金銭といった「報酬」をタスク遂行の対価として与えることで,センシングに参加する``モチベーション''を与える手法が一般に多く導入されている.しかしながら,同じ「報酬」を与えたとしても,タスクを依頼するタイミングやその際のユーザの位置の関係性から,依頼したタスクを遂行してもらえないことが懸念される.このことから,効率の良いセンシングを行うためには,ユーザの時間的・空間的な状況を考慮した上で,タスクの内容やタイミング,依頼先ユーザを決定し,ユーザへの割り込みを行う必要があると考えられる.本稿では,一般ユーザを対象とした14日間の通知実験を通して,タスクを依頼する場所やタイミング,タスクの難易度などを変化させた際の,実環境の情報収集タスクを依頼する割り込み通知に対するユーザの応答性を調査した.本実験では,実験参加者83名に対し1476件のタスクを依頼し,804件の回答データおよび時空間データセットを収集した.収集したデータセットに対し,統計解析を行ったところ,依頼タスクに対する回答率は,タスク難易度およびユーザ属性(未確認通知数,通知の確認頻度)の影響を受けることが明らかとなった.さらに,有効回答率(回答データ内の有効であるデータの割合)は,タスク難易度およびタスク依頼位置・時間帯が影響すること,依頼タスクに対する応答時間は,タスクの難易度が影響することを明らかとした.

  • 受賞者のコメント Awardee's voice
    このような素晴らしい賞をいただき大変光栄に感じております. 本賞を励みに、今後も研究活動に積極的に取り組みたいと考えています。

  • 外部リンク Links to:
    DICOMO2017シンポジウム 表彰ページ: http://dicomo.org/commendation/

>> ユビキタスコンピューティングシステム研究室 Ubiquitous Computing Systems lab.