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ネットワークシステム学研究室の侯亜飛助教と岡田実教授が、一般社団法人電子情報通信学会 通信ソサイエティより、第11回通信ソサイエティ論文賞(ComEX Best Letter Award)を受賞しました。 (2016/5/13)
通信ソサイエティ論文賞の選定対象は、表彰時期の前々年の10月から前年の9月までに通信ソサイエティ和文論文誌、通信ソサイエティ英文論文誌、IEICE Communications Express(ComEX)、および通信ソサイティ和文マガジンに掲載されたものです。ComEX Best Letter Awardは対象期間にComEXに掲載されたLetterで、新規性、先見性、簡素な記述などの観点から特に優秀なものに授与されます。 | ||
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賞名 Award
第11回通信ソサイエティ論文賞/ComEX Best Letter Award
受賞者 Awardee
侯 亜飛、塚本 悟司(ATR), 前田 隆宏(ATR), 有吉 正行(ATR), 小林 聖(ATR), 熊谷 智明(ATR), 岡田 実
- 研究テーマ Research theme
"Configuration of MIMO System Using Single Leaky Coaxial Cable for Linear Cell Environments" IEICE Communications Express, Vol. 4, no. 5, pp. 143-148, 2015.
本研究では、開発したLCX-MIMO技術により、1本のLCXを2アンテナ相当として利用するMIMO伝送システムの構成を検討した。従来は、1本のLCXでは1本アンテナ相当の機能にとどまっている。今回開発した技術では、LCXから放射される電波が指向性を持つ性質を利用して、1本のLCXの両側から異なる信号系列を有する無線周波数帯の信号を同時に入力する。これにより、既存のMIMO伝送システムで2本のアンテナを使用して送信した場合と同様に、受信側ではそれぞれに入力された信号が異なる伝搬路を経由して受信されるため、MIMO伝送が可能となる。提案したLCX技術を適用することにより、従来の2倍のスループットを安定して実現可能なことを伝送実験により確認した。
受賞についてのコメント Awardee's voice
この研究成果が学術的に価値のある研究と認められ、大変栄誉に感じております。共同研究者であるATR波動工学研究所の小林元所長、有吉元室長、塚本主幹研究員方の御指導・御協力により、今回の賞をいただけたと感じております。この場をお借りして深く感謝いたします。今回の受賞を励みとし、LCXを使用した無線設備での通信容量・速度向上や新たな形態の近距離無線通信システムの実現に向けた性能評価や実用化展開のために、LCX-MIMO伝搬路のモデル化を目指し、一般的な特性を明らかにするとともに、実環境の影響や周波数帯の影響を究明します。
- 外部リンク Links to:
IEICE通信ソサイエティ 受賞者ページ: http://www.ieice.org/cs/jpn/aboutcs/award.html