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知能コミュニケーション研究室の芥子 育雄さん(博士後期課程1年)が、第8回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラムにおいて学生プレゼンテーション賞を受賞しました。(2016/02/29)
第8回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM 2016)は、2016年2月29日~3月2日にヒルトン福岡シーホークで開催されました。DEIM 2016は発表者400名(内、学生95%)、参加者623名の合宿形式の研究会です。今回受賞した「学生プレゼンテーション賞」は、口頭発表のセッションにおいて、各セッションの座長から優れた発表を行ったと推薦された学生発表者(兼第一著者)に贈られる賞です。
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受賞者 Awardee
芥子 育雄
- 研究テーマ Research theme
"単語・パラグラフの分散表現を用いたTwitterからの日本語評判情報抽出"
LeとMikolovは文書の分散表現を単語と同様にニューラルネットで学習できるパラグラフベクトルのモデルを提案し,英語の感情分析(ポジティブ,ネガティブ,ニュートラル等の極性判定)ベンチマークを用いてState-of-the-Artの精度を示した.実用上の課題は,性能改善に必要な分散表現(ベクトル)の可読性である.
著者らは過去に単語の意味ベクトルとブートストラップ学習を提案した.意味ベクトルの次元は266種類の特徴単語に対応し,基本単語約2万語については専門家が特徴単語を付与した.意味ベクトルとパラグラフベクトルを統合し,可読性の高いベクトルを自動で学習させることを研究の目的としている.本発表では,クラウドソーシングを利用してTwitterの日本語極性判定ベンチマークを作成し,ツイート中に出現する基本単語を特徴単語に展開することにより,評価実験の結果,パラグラフベクトルによる極性判定の精度を平均2.3%上回ることを確認した.提案手法は,ポジティブ・ネガティブの極性判定では84.5%,ニュートラルを含めた極性判定は67.5%の精度を示した.
著者 Author
芥子 育雄,鈴木 優,吉野 幸一郎,大原 一人(シャープ株式会社),向井 理朗(シャープ株式会社),中村 哲
受賞についてのコメント Awardee's voice
本発表はシャープ(株)との共同研究であり、本研究の一部はNAISTビッグデータプロジェクトによるものです。私のプレゼンテーションに迫力が出たとすれば、シャープにおけるビッグデータの検討やNAISTビッグデータプロジェクトの取り組みがあればこそであり、本受賞が本研究のアプリケーション発掘につながれば幸いです。
日頃御指導頂くNAIST知能コミュニケーション研究室の先生方やDEIMの素晴らしいコミュニティに感謝します。
>> 知能コミュニケーション研究室/Augmented Human Communication