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ユビキタスコンピューティングシステム研究室の宵 憲治さん(博士前期課程2年)が、DICOMO2015において優秀プレゼンテーション賞を受賞しました。 (2015/07/10)

DICOMOシンポジウムは、平成9年度の初開催以来、インターネットを中心とした通信技術から、マルチメディア通信、分散システム、グループウェア、モバイルコンピューティング、ITS、ユビキタス、セキュリティやデジタルコンテンツクリエーションに関する分野の研究について、学術的な研究論文のみならず、事例報告、問題提起などの論文も対象として、活発な議論を行ってきました。今回のDICOMO2015は、岩手県の安比高原にて7月8日~10日までの3日間の合宿形式で開催され、400人程の研究者が集まり,非常に活発な会議となりました。優秀プレゼンテーション賞は今回のシンポジウムの260件の発表の中で25名に贈られました.
fujiwara&yoi
  • 受賞研究テーマ Research theme:
    "スマートホームにおいて目標温湿度環境への遷移を最小コストで実現する家電制御システム"
    受賞した発表論文「スマートホームにおいて目標温湿度環境への遷移を最小の消費電力で実現する家電制御システム」では,著者らが以前から開発してきたスマートホームにおいて任意の2つのコンテキスト間を最小コストで遷移させる家電操作系列をシミュレーションによって求めるツールPathSimを用いて,実空間における温湿度を目標の値に最小コストで遷移させることを目的としています.
    PathSimは,温湿度の離散的な値の組をコンテキストとし,目的のコンテキストを最小の消費電力で達成できる家電の操作系列を,最短経路問題に落としこみ,A*アルゴリズムを解くことで求めており,求めた家電操作系列は,コンテキストの遷移に有効な全てな家電を付けて遷移させる場合と比べて最大で40%程少ない消費電力量であることを確認しています.本研究ではPathSimによって求めた家電の操作系列を中間言語に変換し,新たに構築した家電集中制御システムによって実際の家電を動かすことで,提案システムを実現しました.
    実際のスマートホーム環境を用いた実験により,PathSimがシミュレーションにより求めた消費電力と比べて10%程度の誤差で温湿度の遷移が出来ることを確認しました.

  • 受賞者 Awardee:
    宵 憲治

  • 著者 authors:
    宵 憲治,Khaled El-Fakih(University of Sharjah),安本 慶一

  • 受賞者のコメント Awardee's voice
    この度は我々の研究を高く評価していただいたことを大変光栄に思っております.
    今回の受賞に関しまして,共著者の安本教授,Khaled El-Fakih准教授を始め,ご指導いただいた先生方にこの場を借りて深くお礼申し上げます.
    本賞を励みに今後共研究に邁進して行きたいと思っています.

>> ユビキタスコンピューティングシステム研究室 Ubiquitous Computing Systems lab.