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ソフトウェア工学研究室のPassakorn Phannachittaさん(博士後期課程1年),伊原彰紀助教らが情報処理学会マルチメディア、分散、協調とモバイル(DICOMO2013)シンポジウムにおいて優秀論文賞を受賞しました。(2013/8/28)

同賞は競争の激しい情報通信、移動通信の分野において最先端の研究を進めている大学、企業からの310件の中から優れた論文に授与される賞で、同シンポジウムの評価委員の厳選な査読結果に基づいて選ばれます。
同シンポジウムは、高性能化、高機能化する通信ネットワークを基盤とした新しい概念・新しい着想によるアプリケーションの創造に寄与することを目的とし、学会活動、企業活動のコラボレーションによる革新的、かつ、実践的な研究発表の場となっています。


  • 受賞研究テーマ
    「OSSシステムとコミュニティの共進化の理解を目的としたデータマインング」
    本研究は、オープンソースソフトウェア(OSS)システムとコミュニティの共進化のプロセスを定量的に分析するためのデータマイニング手法を提案しています。共進化とは、複数の進化が系統が互いに進化している過程のことを指します。本研究では、遅延相関分析に基づいて提案した手法が、ソースコード、開発者、OSSコミュニティの進化がそれぞれに影響を及し合う過程を定量的に観察可能であることを確認しました。従来、OSSシステムとコミュニティの共進化を定量的に確認する研究はほとんどされておらず、本論文の新規性や有効性が評価されました。

  • 受賞についてのコメント
    この度、名誉ある賞を頂くことになり、大変光栄に存じます。本研究は、和歌山大学の山谷陽亮さん、大平雅雄講師(元奈良先端大 助教)との共同研究の成果です。近年、教育機関、企業等でOSSの利用が増加している一方で、OSSは将来的な保証がされていないため、OSSの普及を妨げている側面もあります。今後,本研究成果に基づいてOSSコミュニティ進化の見積もり手法の開発を目指し、日々研究に邁進していきたいと考えております。

>> ソフトウェア工学研究室