細胞識別のための遺伝子発現プロファイルからの特徴選択法の評価

行縄 直人 (0151120)


遺伝子発現プロファイルを用いた腫瘍組織診断に対するアプローチの一つとして, パターン識別問題の適用がある. 遺伝子発現プロファイルのデータは非常に高次元であるため, 精度が高く信頼できる識別結果を得るためには,発現プロファイルから診断に必要 な情報を選択する必要がある.

本研究では,乳癌の遺伝子発現プロファイルを用いた腫瘍組織識別問題について 解析を行った.特徴選択法として,各遺伝子の発現プロファイルに基づくクラ スタリングを適用した.そして,得られた特徴量に対して,パターン識別アルゴ リズムを適用した.いくつかのクラスタリング手法とパターン識別アルゴリズム の組合せに対して評価を行った.

その結果,クラスタリングにおける特徴抽出の評価指標と, 抽出された特徴によるデータから構成された 識別器の識別性能には関連が見られないことを示した.