本手法は, 12音名に対応する12次元の特徴ベクトルを 用いることで, 構成音を推定することなく和音名を同定する. また, この特徴ベクトルを使用することで未学習の音域の和音についても 同定出来ることにより, 本手法は従来研究の問題点を解決している. 更に, 本手法を実際の楽曲中に現れる和音に対し適用できるように 拡張し, ポピュラー音楽中に現れる和音について同定実験を行った. その結果, 最大で65.63%の同定率が得られた. これにより, 実楽曲中に現れる和音の同定が可能となった.
本発表では, 本手法の原理である
・12次元特徴ベクトル
・k-NN法を用いた和音名の分類
・学習データ生成処理
について説明する. また,
・12次元特徴ベクトルの有効性の評価
・学習データ生成処理の有効性の評価
・実楽曲中の和音に対する評価
の3点についての評価実験結果と, 今後の課題を示す.
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