ウィンドウ滑走法による画像キーワード理解の研究
中井 実 (9851074)
画像の内容に基づく検索では通常,ヒストグラムやウェーブレット変換などの特徴量を用いて
問合せ画像に近い特徴量を持つ画像群を返す.この手法ではあらかじめ問合せ画像を用意したり
スケッチを描いたりする必要があるため,検索を行うユーザに負担が掛かる.
一方,キーワードを与えて画像を検索する手法では,検索対象のデータベース画像に
あらかじめキーワードを付与しておく必要がある.しかしこの作業はデータベースを
用意する側の負担が非常に大きい.
同一のキーワードが付与された少数の画像からあらかじめ共通する特徴量を抽出しておき,
新たにデータベースに登録される画像から同様に抽出された特徴量と比較することによって,
画像に含まれると思われるキーワードの候補を提示できれば有益であると考えられる.
発表では画像から様々なサイズや位置の部分画像を取り出すことのできる滑走ウィンドウを
用いて多くのウェーブレット特徴量を抽出し,複数の画像における特徴量の共起を利用して
キーワードと特徴量の関係を導く手法を提案する.また,提案手法にもとづいてキーワードを
提示する実験の結果について述べる.