人間共存型ロボットのための身体性とインタラクションに基づく感情モデルとシミュレータの試作

近間 正樹 (9851069)


近年、ペットロボットやお手伝いロボットなど、人間と生活空間を共有するロボッ トが登場し始めているが、これらのロボットには、人間とうまくコミュニケーショ ンをとるという能力が求められている。

本発表では、これらの人間共存型ロボットのコミュニケーション能力向上の ために、ロボットに感情のモデルを搭載することを提案する。そして感情モデル の構築のためには、ロボットの身体性および外界とのインタラクションであるこ とをシミュレータを試作して示す。

シミュレータの実装については、ロボットのとれる行動を「なでる」「たたく」 「表情による感情状態の表現」に限定し、これらの行動の生成と知覚に関する要 素をシミュレータ内にモデル化した。 このモデルにおいて、ロボットは相手から受けた行動を1)その種類,2)行 動の主,3)その時の感情状態,4)その時の身体情報の影響をうけて知覚し、相手の これまでの行動履歴から``いいひと''``いやなひと''を認識して、自分の感情状 態を変化させる。感情状態が変化することで、ロボットが反応行動をとっ たり自ら行動を生成するようにした。