2008.6.8-13 ギリシャ、アテネ
The Fourth Advanced International Conference on Telecommunications (AICT 2008) 情報コミュニケーション講座:博士前期課程2年
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【発表内容】
"Performance Validation of Carrier Super-Positioning Satellite System with Multi-Component Code" 衛星を用いた通信システムで周波数利用効率を高めるために、キャリア重畳方式が提案されている。 VSATシステムでのキャリア重畳方式では、HUB局と小型局で同一の通信周波数帯域を使用し、周波数利用効率を2倍にすることができる。 この場合、受信時には同一周波数帯に重畳された信号のうち、所望の信号だけを取り出す必要がある。 本研究では、受信信号から不要信号(送信信号)のレプリカを作成し、それをキャンセルすることで所望信号のみを取り出す方式について検討する。 また、このレプリカは受信信号に付加された遅延測距符号を用い、遅延時間を正確に測定したのち、送信信号データをこの遅延時間分だけシフトさせることで作成することができる。 この測距符号にはMCC(Multi Component Code)を使用し、受信信号との自己相関を計算することで遅延時間を測定する。 しかし、MCCの測距の安定性についてはまだ十分検証されていない。 本発表ではこのMCCの安定性についての検証結果と今後の課題について報告する。 【会議の内容】 会議では、あらゆる角度から次世代通信に関する研究発表を行うものであり、有線・無線、システム構成、符号化理論など広い範囲にわたってトピックが設けられた。また、E-learningの方法などWeb2。0が登場したことにより作られたアプリケーションに関する研究テーマもあり、あまり触れることがない分野の研究内容にも触れる機会があった。また、信号処理技術を用いたジッタ測定法の提案などもあり、今後の通信品質解析にも有用であると考えられる研究発表があった。 【研究技術交流等】 今回の会議では議長という大役を頂いたことから、運営委員会や同じセッションに参加した研究者の方と交流する機会があった。また、夕食会などでは中国出身の研究者とお互いの研究環境、研究内容に関して議論することができ、非常に有意義な経験となった。 |
2009.10.28-11.2 ギリシャ、アテネ
International Conference on Advances in Computer Entertainment Technology 2009 (ACE2009) 視覚情報メディア講座:博士後期課程3年
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【発表内容】
本会議では低自由度のモーションベースを用いてテレプレゼンスにおける臨場感を向上させる手法とそのアプリケーションに関する発表を行った.本手法では従来低自由度のモーションベースでは再現することが困難であったか過渡的に変化する慣性力をモーションベースの傾きと映像効果を用いて擬似的に慣性力の再現を試みた.実験では低自由度のモーションベースとヘッドマウントディスプレイを用いてテレプレゼンスシステムを構築し,ユーザの主観評価実験を行い提案手法の有効性を示した.また提案手法を用いてジェットコースターを体験できるシステムの構築を行うことでエンターテインメント分野への応用例を示した. 【会議の内容】 ACEはコンピュータエンターテインメントの先進的な研究開発に主眼をおいた国際会議であり,今年で5回目を迎えDIMEA2009と併催で行われた.発表はFull Paper, Short Paper, Poster, Creative Showcaseセッションに分かれて行われ日本人の参加者も多く見られた.Full Paperセッションで行われたウェアラブルハプティックデバイスの開発に関する研究発表では小さな子供でも指先に装着可能なハプティックデバイスの開発を行い,拡張現実感技術を用いてインタラクティブに体験可能な応用例を示した.またFunbrellaと呼ばれる傘に関するインタフェースの開発を行った研究では,降雨時に傘を持つ手が体感する雨の感覚をバーチャルに再現する研究開発を行い,さまざまな環境を再現した実験を行った.それぞれの研究は実験でも多数のユーザに対してデモを行われていたため完成度が高かった. 【研究技術交流等】 Creative Showcase セッションではTwente大のテーブルトップでタッチパネルを用いて複数人で楽曲を制作するデモンストレーションなどインタラクティブ性の高いデモンストレーションが多数行われ,日本の大学だけではなく海外の大学の人々との交流を行うことができた. |