【発表内容】
"Spatio-temporal Super-Resolution Using Depth Map"
本発表では,動画像の各画像取得時のカメラパラメータを既知とした上で,各画素の奥行き値をパラメータとして多数の画像上での対応点を同時に決定することで,動画像からの時空間超解像画像を生成する手法を提案した.
本手法では,多数の画像に対する対応点を奥行きの1次元探索によって決定できるため,従来用いられていた平面仮定等を用いる必要がなく,空間解像度の向上において,複雑な形状を含む動画像も扱うことができる.また,隣接フレームだけでなく多数の画像を利用することで,隣接フレーム間で対応点が存在しない場合にも他のフレームを用いて補間フレームを生成し,時間解像度を向上させる.実験では,仮想環境を用いたシミュレーション動画および実動画に対する超解像画像の生成を行うことで提案手法の有効性を示した.
【会議の内容】
SCIAはコンピュータビジョン,パターン認識など視覚メディアに関する内容が多く発表される会議である.この会議では様々な研究が発表されたが,その中でも優れた発表の1つとして
"A New Triangulation-Base Method for Disparity Estimation in Image Sequences"を本報告で挙げる.
この研究では,まずステレオ画像群間の疎な対応点に三角パッチを当てはめ,色分布を用いて遮蔽領域を判定した後,最終的に全体最適化によるステレオマッチングを行うことで,奥行き画像を生成する.奥行き画像は今回私が発表した手法に用いており,また他にも様々な研究にも利用できることから,とても興味深い内容であった.
【研究技術交流等】
ポスター発表により,様々な研究者と議論を行うことができた.
また,レセプションでは,韓国のGISTの学生と知り合いになり,今回の発表の内容以外にも様々な画像処理の研究に関する話をすることができた.
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