【発表内容】
人々がリラックスする手段のひとつとして観光がある.観光における旅行者の満足度は,大きく天候に左右される.そのため,往々にして晴天時と雨天時とでは適したスケジュールが異なるため,別のスケジュールを立てねばならない.さらに,天候が晴天でも雨天でもなく,移り変わる可能性があるような場合には,想定されるスケジュールの数は膨大になる.そのため,従来手法によるスケジュール立案は困難であった.本発表では,天候が確率的にしか予測できない場合を想定し,任意の天候変化パターンに対応したスケジュール群を立案する問題を定式化した.本問題は,スケジュール群を,出発地点を根として観光地ごとに分岐する木構造で表現し,スケジュール木におけるユーザ満足度の期待値の総和を最大化することが目的である.本発表では,本問題を解くための,欲張り法および局所探索法を用いた近似アルゴリズムを提案した.
【会議の内容】
本会議はIEEE Intelligent Transportation Systems Society(ITSS)によって毎年開催されている.本会議では,学界と業界の世界中の研究者が集まり,Intelligent VehiclesとIntelligent Infrastructuresの研究と応用について議論されている.三日間の会議中に,他の大学からの技術者と交流し,意見交換することができた.彼らの発表‘A Robust Traffic Parameter Extraction Method using Texture and Entropy’について詳細を聞くことができた.その研究では,乗り物の移動中の影の問題を解決するためにtexture-basedアルゴリズムを導入し,車両探知のため,視覚情報から乗り物の特徴を抽出する時,RVD-EXENというアルゴリズムを用いている.彼らの研究と私の研究は違うが,コンピュータ科学の研究者として個人の専門技術と広い視野は不可欠だと思われので,他の研究に関するいろいろなことを勉強できて非常に良かった.
【研究技術交流等】
IVではポスターセッションは40分と時間が短かったが,中国,ドイツなどからの研究者と話して,今後の研究に有益となる良いコメントを頂いた.また,自分の研究だけじゃなく,食事の時,Intelligent Vehiclesの研究者と交流して,面白い知識と貴重な経験が得られた.
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