2008.11.23-29 ニュージーランド・オークランド
International Conference on Neural Information Processing (ICONIP 2008)
論理生命学講座:博士後期課程1年
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【発表内容】
忘却係数付きサポートベクターマシンと統計的解析
SVM を時変問題に対応させるために、忘却係数を導入する事が考えられる。 本研究では、RLS 適応アルゴリズムと同様に、SVM に忘却係数を導入する事を考え、 簡単な場合において汎化誤差がどの程度変わるのかを解析する。 また実験を行い、解析結果を確認する。

【会議の内容】

招待講演では、一般的な内容、特にコンピュータパワーを使ったアプリケーションについての発表が多かった。
中でも「近頃はコンピュータパワーがたくさんあるのだから、沢山の方法を一度に試して結果のよかったものを取ればいい」という講演が興味深かった。
アプリケーションを考えた時に、アルゴリズムそのもので問題に対する結果が変わってしまう事も多く、そういうやりかたでうまくいく場合はそれでいいのかと感じた。
また、Universidade da Coruna の Richard Duro は "Robots, Cognition, Neurons and Evolution" という講演で「ゾウはチェスを差さない」という話に言及し、人工知能は学習機構をモジュール化し、膨大な学習記憶を取り込めるだけの階層構造を持っていなければならないと主張した。実際にそのモデルを示し、実験を行っていた。
また、Prof. Reinhard Klette は、"Stereo Analysis of Real-World Image Sequences" において、車載カメラの映像を連続的に処理し、エッジ処理、物体の同定などを belief propagation を用いて行う、というアプリケーションを発表していた。

【研究技術交流等】

香港中華大学の John Sum が RLS-SVM の研究をしていたらしく、研究についてアドバイスをもらった。
私の考えている問題点を説明した所、新しいアイデアを提案された。

2008.11.23-29 ニュージーランド・オークランド
International Conference on Neural Information Processing (ICONIP 2008)
論理生命学講座:博士後期課程3年
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【発表内容】
人とロボットのインタラクションにおいて、ユーザーの生体情報をリアルタイムでロボットに通信することで、センサを持たないロボットに仮 想的に力覚/触覚を持たせるアプローチが提案されていた。
本発表では、この手法のユーザーとロボットによる重量物の3次元協調把持作業への適用を試みた。しかし、タスクの前に推定器のパラメータを学習しておくという従来の方法では、筋肉の協調パターンの時間変化によるEMG値の変化により、タスク時には推定精度が著しく悪化してしまった。
この問題を解決するため、ユーザーの生体情報に応じて方策関数を改善する強化学習の導入を提案した。強化学習を用いることによって、(1)タスクを行いながらオンラインで推定器のパラメータの調整が可能であ る、(2)センサの出力等の明示的な教師信号がなくても学習(センサを持たないロボットへの適用)が可能である、という利点がある。

【会議の内容】

Dr.Shibataはタスクや入力データの処理について事前知識を持たないロボットが、画像入力のみをニューラルネットに直接入力するというシンプルなシステムで、強化学習によって適切な行動を自律的に学習可能であることを、実機を用いた実験で示していた。しかし、背景画像等の環境が動的に変化する場合には学習が困難になることも考えられる。

【研究技術交流等】

"Human evaluated simulated annealing" というアイデアについて教えて頂いた。