計算システムズ生物学研究室

人生は一回だ、やりたいテーマを解こうよ。そして、みんなをびっくりさせよう!

教員

  • 金谷 重彦

    教授:金谷 重彦

  • 飯田 秀博

    客員教授:飯田 秀博

  • 佐藤 哲大

    客員教授:佐藤 哲大

  • Klaus Walter Lange

    客員教授:Klaus Walter Lange

  • Md. Altaf-Ul-Amin

    准教授:Md. Altaf-Ul-Amin

  • 小野 直亮

    准教授:小野 直亮

  • 黄 銘

    客員准教授:黄 銘

  • NASUTION AHMAD KAMAL

    助教:NASUTION Ahmad Kamal

研究を始めるのに必要な知識・能力

とくに言語は問いませんが、簡単なプログラミングの経験があることが望ましいです。

研究室の指導方針

新しいテーマに積極的に挑戦し、指導教員と緊密に連携しながら研究を進めます。
留学生との交流を重視し、英語能力のアップと学生のグローバルな視野の養成を目指します。

この研究で身につく能力

生物学から医薬学にいたるバイオ・メディカルインフォマティクスの研究を通じて、研究課題に関係なく、論理的かつ定量的な思考法、および、自分で問題を見つけ出し、解決を模索するという研究の遂行力を身につけることを重視します。最先端の研究を目指すことはもちろん、研究の内容をわかりやすく発表するためのコミニュケーション・プレゼンテーション能力および、科学論文を執筆する能力の向上をも目標とします。
また、基礎的なスキルとしてバイオ・メディカルインフォマティクスにおけるビッグデータを扱うプログラミングと、統計的に解析するスキルを習得し、マシンラーニング、ディープラーニングなどの技術を用いて生物システム、人間の生理的ダイナミクスを理解するアプローチと創造力を身につけることで、ライフ・サイエンス領域の未知の問題において開拓的な研究に取り組む力を養成します。

修了生の活躍の場

官公庁、医療機器メーカー、化学メーカー、バイオベンチャー

研究内容

 私たちの研究室では生物が合成する様々な有機分子である代謝物質の網羅的なデータベースを中心に、ゲノム配列や遺伝子発現を解析する生物情報学、ネットワーク解析学、医療情報学を応用して、生物の理解とヘルスケアへの利用を目指しています。クラスタリング、ランダムフォレスト、ベイズ因子などの統計解析や深層学習を用いた特徴抽出、グラフ理論にもとづくネットワーク分析などを利用し、大規模なデータベースを横断的に解析しています。生物実験というノイズの影響の大きなデータに対して効果的な統計評価の方法を開発し、既存の手法で見つけ出すことが難しかったパターンを発見することを目的としています。現在ラボで研究しているテーマの一部として、例えば次のようなものがあります。

世界の食材及び薬用植物のデータベース構築とその利用法の分析

KNApSAcK Familyデータベースはメタボロミクス研究の分野で世界から高い評価を受けている二次代謝物データベースです。また、漢方薬やインドネシア生薬(Jamu)、などにおけるさまざまな植物の利用のされ方なども蓄積しています(図1)。

図1:KNApSAcK DB ホームページ。

図1:KNApSAcK DB ホームページ。
http://www.knapsackfamily.com/KNApSAcK_Family/

ネットワーク・クラスタリング手法の研究

ゲノミクス、メタボロミクスなど生命システムに関する網羅的なデータを効率良く分析するため、ネットワーク・クラスタリング手法を開発しています。

肺がんの組織画像の畳み込みニューラルネットによる特徴抽出と遺伝子発現パターンの相関分析

肺がんの治療のためのより詳細な診断の確立を目標に、腫瘍組織の遺伝子発現をサブタイプに分類するクラスタリングの手法を開発するとともに、遺伝子発現の違いが細胞の形状や分布に及ぼす影響を分析するため、深層学習を用いたニューラルネットワークによって組織画像の特徴抽出を行い、腫瘍細胞の示すパターンを解析しています。

非接触的な心電信号により不整脈の検出システムの研究開発

心疾患は、がんについで日本の第二位の疾患であり、年間約20万人が亡くなっています。睡眠時の心電信号計測は、不整脈などの心疾患の早期発見に有用ですが、従来の電極の貼り付けは睡眠時に不向きです。そこで、電極の貼り付けが不要となる無拘束的な心電計測を用いて、睡眠時に連続的に計測する心電信号により、不整脈をリアルタイム的に検出および分類するモニタリングシステムを構築しています。

研究設備

計算サーバー、クラスター計算機(共有)

研究業績・共同研究・社会活動・外部資金など

  • Krogan, Nevan J., et al. "Global landscape of protein complexes in the yeast Saccharomyces cerevisiae." Nature440.7084(2006): 637- 643.
  • Ohtana, Yuki, et al. "Clustering of 3D‐Structure Similarity Based Network of Secondary Metabolites Reveals Their Relationships with Biological Activities." Molecular informatics33.11-12(2014): 790-801.
  • Altaf-Ul-Amin, Md, et al. "Systems biology in the context of big data and networks." BioMed research international 2014(2014).
  • Huang, Ming, et al. "A wearable thermometry for core body temperature measurement and its experimental verification." IEEE journal of biomedical and health informatics 21.3(2017): 708-714.