知能コミュニケーション研究室の佐賀 健志さん(博士前期課程1年)らが、HCGシンポジウム2020において、学生優秀インタラクティブ発表賞を受賞しました。(2020/12/17)

 ヒューマンコミュニケーショングループ(HCG)は、心理学など他分野の学会と連携し、人にやさしい情報通信システムづくりに貢献するための活動を行なっている、電子情報通信学会の下部組織です。工学分野に加え、ヒューマンコミュニケーションに関係が深い心理学、デザイン学、生理学の分野に精通する関係者も集め、活発な議論の場を提供しています。18回目となるHCGシンポジウム2020は「共生社会をささえるヒューマンコミュニケーション」を副題に、2020年12月15日-17日にオンライン開催されました。 image
  • 受賞者/著者 Awardees/Authors:
     佐賀 健志、田中宏季、岩坂英巳(奈良医大精神医学講座)、中村 哲

  • 受賞研究テーマ Research theme:
    "マルチモーダル情報を用いたソーシャルスキルの客観的推定"
     ソーシャルスキルトレーニング(SST)は、日常のコミュニケーション中に適切なソーシャルスキルを習得するために使われる認知行動療法のひとつである。しかし、SSTのアクセス性にはいくつかの課題が存在しているため、これを解決するためにSSTの自動化研究が行われている。本稿ではSSTの自動訓練システムの実現にむけて、マルチモーダル情報を利用したソーシャルスキルの客観的評価手法を提案する。客観的評価指標として対人応答性尺度(SRS-2)を利用した。モデルには線形回帰を使用し、マルチモーダル情報を入力として学習をさせることで自動評価を試みた。28種類の音声特徴量とBERT埋め込みに基づく発話系列類似性およびFacial Action Units等の特徴量を新たに採用することで、SRS-2の全体スコア予測では相関係数0.52、SRS-2の治療下位尺度である社会的コミュニケーションスコア予測では相関係数0.65を達成した。

  • 受賞者のコメント Awardee's voice
     ご指導くださった先生方、研究チームの皆様のおかげで今回このような賞を受賞させていただきました。この場をお借りして、研究ブラッシュアップにご協力いただきました方々に心から感謝いたします。本シンポジウムでの諸先生方との議論によって、検討改善が必要な項目が見えて参りましたので、今後はそれらアイディアの実現に向けて研究を加速させていければと思います。

  • 外部リンク Links to:
     HCGシンポジウム2020 HP: https://www.hcg-ieice.org/hcg-symposium/2020/

>> 知能コミュニケーション研究室 Augmented Human Communication lab.