ユビキタスコンピューティングシステム研究室の雨森 千周さん(博士前期課程2年)らが、DICOMO2017において優秀プレゼンテーション賞を受賞しました。 (2017/06/30)

DICOMOシンポジウムは、平成9年度の初開催以来、インターネットを中心とした通信技術から、マルチメディア通信、分散システム、グループウェア、モバイルコンピューティング、ITS、ユビキタス、セキュリティやデジタルコンテンツクリエーションに関する分野の研究について、学術的な研究論文のみならず、事例報告、問題提起などの論文も対象として、活発な議論を行ってきました。DICOMO2017は,2017年6月28日(水)~30日(金)に定山渓万世閣ホテルミリオーネに於いて開催されました。優秀プレゼンテーション賞は優秀な発表を行った上位31件に与えられる賞です。 amenomori
  • 受賞者 Awardee/著者 authors:
    雨森 千周, 水本 旭洋, 荒川 豊, 安本 慶一
    amenomori
  • 受賞研究テーマ Research theme:
    "WHOQOL-BREFに基づくHRQOL評価におけるスマートデバイスを用いた簡易計測手法の提案"
    悩みやストレスを感じながら生活している人が日本の全人口の半数を占めていると報告されており,今後,心身の健康を損なう人が増加すると考えられる.健康に直接影響のあるQOL(Health Related Quality of Life:HRQOL)は 疾患や治療が,患者の主観的健康感や,毎日行っている仕事,家事,社会活動への影響度を定量化したものであり,継続的に計測することで,ストレスの兆候を早期に発見するようなストレス予防に繋げることができる可能性がある.しかしながら,HRQOLを計測するためにはアンケートへの回答を行う必要があり,毎日の回答は負担が大きいため継続的な計測は難しい.そこで,スマートデバイスなどを用いて計測した生活データから自動的にHRQOLを評価することでユーザへの負担を軽減し,継続的な計測を実現する簡易計測手法を提案する.提案手法では,HRQOLの評価手法の1つであるWHOQOL-BREFの質問項目を「主観的評価が必要な項目」と「客観的評価が必要な項目」に分け,それぞれ異なる方法で回答値を求める.前者では,アンケートの回答値の変動が少ない項目の質問頻度を減らし,後者では,生活データから回答値を算出し,評価に必要な質問項目数を削減することで簡易計測を実現する.提案手法の実現に向けて被験者実験を行い,HRQOL簡易計測手法を用いて評価値を算出した結果,正解値との相関係数が0.903となることを確認した.また,被験者実験の結果から,生活データとHRQOL評価値の相関,質問頻度を調節できる可能性のある質問項目を明らかにし,さらに,これら2点に関して,身体健康状態領域では被験者間の差異が小さくなることを,環境領域では差異が大きくなることを明らかにした.

  • 受賞者のコメント Awardee's voice
    この度は、このような素晴らしい賞を頂き大変光栄に思います.
    これもひとえにご指導頂いた先生方のお力添えあってのことと,心から感謝しております.本賞を励みに今後の研究活動を進めて行きたいと思います.

  • 外部リンク Links to:
    DICOMO2017シンポジウム 表彰ページ: http://dicomo.org/commendation/

>> ユビキタスコンピューティングシステム研究室 Ubiquitous Computing Systems lab.