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ユビキタスコンピューティングシステム研究室の荒川 周造さん(博士前期課程2年)らが、DICOMO2016においてヤングリサーチャ賞を受賞しました。 (2016/07/08)

DICOMOシンポジウムは、平成9年度の初開催以来、インターネットを中心とした通信技術から、マルチメディア通信、分散システム、グループウェア、モバイルコンピューティング、ITS、ユビキタス、セキュリティやデジタルコンテンツクリエーションに関する分野の研究について、学術的な研究論文のみならず、事例報告、問題提起などの論文も対象として、活発な議論を行ってきました。DICOMO 2016は2016年7月6-8日に鳥羽シーサイドホテルで行われました。ヤングリサーチャ賞は最優秀プレゼンテーション賞、優秀プレゼンテーション賞に次いで優秀な発表を行った25件に与えられる賞です。また、受賞者には29歳以下という制限があります。
fujiwara&yoi
  • 受賞研究テーマ Research theme:
    "通行量センシングと機械学習に基づく飲食店用不動産賃料推定 "
    飲食店用不動産の賃料決定は,ベテラン営業マンが培った勘や経験からなる暗黙知を元になされており,他の営業マンに継承するための形式知化(表出化)が課題となっている.そこで根拠に基づく賃料推定システムを構築するために,立地条件などの静的な情報に加え,店舗周辺の通行量などの動的情報を考慮したシステムを構築する.本稿では,機械学習を用いて賃料推定を行い、推定精度向上のための特徴量の検討を実施している.賃料推定に用いる機械学習手法にランダムフォレストを用いることで,従来の重回帰分析のものと比較し,内挿同士での精度の向上が確認された.また,3-fold交差検証においても同等の精度で推定可能なことを確認している.加えて,既存の特徴量の影響度合いを,各特徴量を省いて推定した際の平均二乗誤差(RMSE)に基づき評価を行った.その結果,精度低下を招いていた「坪数」の項目を抽出でき,この特徴量を削減することで精度を向上している.同時に,影響度が比較的低かった「駅徒歩時間」と「階数」の項目について,積を取ることで推定誤差を減少させている.さらには新たな特徴量として店舗の「導入力」を追加し,精度向上が確認された.

  • 受賞者 Awardee/著者 authors:
    荒川 周造, 諏訪 博彦, 小川 祐樹(立命館大学), 荒川 豊, 安本 慶一, 太田 敏澄(行政情報システム研究所)

  • 受賞者のコメント Awardee's voice
    多数ある発表の中から、本研究発表に評価いただけたことを大変嬉しく思います。 本研究の推進にあたりご指導くださった共著者の先生方、および研究フィールドの提供にご協力いただいた株式会社ABC店舗の皆様に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

  • 外部リンク Links to:
    DICOMO2016シンポジウム 表彰ページ: http://dicomo.org/commendation/

>> ユビキタスコンピューティングシステム研究室 Ubiquitous Computing Systems lab.