シェアする

自然言語処理学研究室の大村 舞さん(博士後期課程1年)が、2014年度人工知能学会研究会優秀賞を受賞しました。(2015/06/12)

2014年11月20日に開催されました第103回知識ベースシステム研究会における大村さんの研究発表が、人工知能学会理事会(第299回)において2014年度研究会優秀賞に選ばれ、6月12日、慶應大学日吉キャンパスにて、表彰式が執り行われました。 award_omura
  • 受賞研究テーマ Research theme:
    「簡易疾患知識ベースを基にした疾患間の類似度計算」
    診断支援システムは医者の診断治療をサポートするシステムです.診断支援システムでは患者の症状から 可能性の高い疾患を提示することができます.この際,可能性の高い疾患のみではなくその疾患に類似している 疾患を提示できれば,医者の診断の幅を広げることができると考えられます.私達は,その類似した疾患を見つける計算手法を提案しました.
    この計算手法は,今までの先行研究とは異なり,疾患同士の情報を記述したオントロジーを使わない低コストな疾患と症状の知識ベースを用いています.実験の結果,簡易的な知識ベースを基にした疾患間の類似度計算手法であっても,「疾患分類に基づく類似度」「症状の出現確率に基づく類似度」を 組み合わせた機械学習による手法を用いることで,適切に類似疾患を提示できることが分かりました.

  • 著者 Author:
    大村舞(奈良先端科学技術大学院大学),建石由佳(国立情報学研究所),   奥村貴史(国立保健医療科学院)

  • 受賞者 Awardee:
    大村舞

  • 受賞者のコメント Awardee's voice:
    疾患間の類似度の計算手法は,診断支援システムの関連症状として表示されるのに直接応用できるなど,医療の分野でとても役に立つと言われています.
    直接社会に役に立てる研究に携わりたくてこの研究に取り組みました.このような人工知能の分野でも評価して頂き,賞まで頂けたことを光栄に思います.
    いろいろご指導頂いた先生方や発表の場でさまざまなコメントをして頂いた方々に感謝します.

>> 自然言語処理学研究室 Computational Linguistics lab.