腹内側前頭前皮質における視覚情報の活用と概念情報の表現の解明

山本 明日翔(1811292)


人間は数回の試行で新しい概念を学ぶことができる.  腹内側前頭前皮質(vmPFC)は概念の形成において重要な役割を果たしていると考えられているが, その内容はほとんど知られていない. そこで, vmPFCが感覚野から入力された対象物のそれぞれの特徴から, 目的に応じてその総合的な価値を概念として表現しているのではないか. この仮説をテストするために, 概念学習中に人間の脳の活動を記録するタスクを使用した. タスクでは, 被験者は予測される報酬を最大化することにより, 試行錯誤を通して想像上のキャラクターの果物の好みを学習した. キャラクターには3つの特徴がある:色(赤色, 緑色), 口の方向(右, 左), および縞模様の向き(縦, 横). 好みの果物は, ブロックごとにランダムに設定される2つの特徴の組み合わせにより決定される. 被験者がタスクを実行したときに概念の学習における特徴を発見し, vmPFCが関与していることを確認しました. また, vmPFCと視覚皮質(VC)の間の機能的接続が見られ, その強さが学習速度と相関することも示されました. さらに, vmPFCでは視覚情報に依存せず, 目的に応じて変化する特徴の価値によって構成される概念情報が見られた. 結論として, 腹内側前頭前皮質が視覚野から入力された視覚情報を活用し, オブジェクトの認識における「価値」に応じて下位レベルの機能の重要性を評価することで,最適な概念情報を形成している。