しかし,このアルゴリズムは既知の通信環境を仮定しているため,不確実性がある場合におけるアルゴリズムの安定性は保証されていない. そこで,各チャネルの干渉が不確かさである場合におけるアルゴリズムのロバスト安定性の確保を所望のSINR値の最適な設定によって行う手法について提案する. 最適な所望のSINR値を求めるために,所望のSINR値の調整コストを目的関数としたロバスト安定化問題を設定する.
また各チャネル間の公平性を担保するため,相加相乗平均比やproportional fairnessを目的関数としたロバスト安定化問題を設定する. そして,これらのロバスト安定化問題をgeometric programに帰着できることを示した. 数値例では,ランダムグラフやアドホックネットワークを利用し提案手法の有効性を確認した.