アニメーション制作の工程は大変複雑である為に制作にかかる人的コストは大きく,工程を効率化する事で制作コストを小さくしたいという需要がある.したがって,我々はアニメ制作作業の中でも最も時間がかかると言われている中割り作業を効率化しようと考えた.近年,深層学習がコンピュータグラフィックスに関わる様々な研究を大幅に発展させ,画像生成分野においても学習ネットワークにおいて畳み込み層を用いることで高解像度な画像を生み出すことに成功している.しかし,中割り作業において作られる色を塗る前の線画は写真などのカラー画像と比べると情報量が少なく,複雑な線画である中割りを生成するような学習を行うことは難しい.そこで,我々は複雑な線画を単純な線の集合へと分割することで問題を単純化する手法を提案する.結果として,提案手法により生成した画像が中割りを描く際のガイドラインとして活用できるものである事を確かめ,中割り作業の効率化ができるという可能性を示した.