柔軟被覆を有する物体の形状推定:能動的触覚探索における外部形状情報の活用

宮本知弥 (1811261)


ロボットが物体に対して把持や接触などの相互作用をするとき,ロボットは物体の形状情報を認識する必要がある. 実際の環境において,ロボットと相互作用する物体が衣類やカバーなどの柔軟素材で覆われている可能性がある. このとき,認識に必要な形状は物体の内部形状であり,内部形状が外部形状と一致するとは限らない. 内部形状を認識するために,視覚と触覚を用いた形状推定が考えられるが, 視覚情報は物体の外部形状を表しており不確かさを有するため,視覚情報のみの形状推定はできない. 一方で触覚情報は物体に直接触れることで正確な内部形状を取得できるため,外部形状に依存しない形状推定を可能にする. したがって,これまでに触覚情報を用いた能動的な探索による形状推定の研究がさかんに行われてきた. しかし,触覚情報のみの探索は局所的で情報収集効率が悪い. そのため,本発表では物体の内部形状を推定するために, 不確実な外部形状を示す視覚情報の能動的な触覚探索への活用方法を提案する. 能動的な触覚探索にはガウス過程陰関数曲面による推定形状の不確実性を利用する. また,マルチタスクガウス過程を用いることで,視覚情報と触覚情報による内部形状と類似度の同時推定を実現する. シミュレーション実験では外部形状と内部形状が異なる5つの物体に対して,提案手法の有効性を調査した. さらに,衣類で覆われた物体に対して,実機ロボットを用いて提案手法の有効性を調査した.