部品の干渉および挿入可能特性を考慮した3Dモデルに基づく組立順序の最適化

田力 健人


製品製造において,適切な組立順序を決定することは重要である.しかし,組立制約下における製品の組立順序を生成する現在のアプローチでは,手動入力が必要となっている.

本研究では,人間の介入を減らすために,3D CADファイルのみを使用した自動組立計画手法を提案する.まず,組立方向の変更が最も少なく,多くの部品に対して組立順序を見つけるために,遺伝的アルゴリズムを使用し,ランダム化された初期遺伝子を単に生成するのではなく,干渉に基づいて初期遺伝子を選択する方法を提案する.実験により,提案手法により32個の部品からなる組立製品に対しても組立順序を生成できたことが確認できた.

第二に,一般的に製品を組み立てるには,穴のある部品を準備し,他の部品を穴に挿入する.本稿では,CADファイルのみを使用して挿入条件を満たす実行可能な組立順序を生成することを目指し,部品間の挿入関係を示す挿入行列を使用することを提案する.実験により,生成された組立順序が挿入条件を満たし,雌部品が適切に準備した後に雄部品が組み立てられることが示された.

最後に,作成された組立順序を検証するために,シミュレーションを使用して組立のロボット操作を実行した.