機械走査式分光画像計測技術における環境光変動補償

小川 岳大 (1811054)


ハイパースペクトルイメージング技術は農作物, 森林, 土壌のモニタリングや化学物質のイメージングなどの様々な分野で活用されている. しかし, 詳細な解析のための高精度な撮影には時間がかかり, 環境照明の時間的変動が問題となる. 本発表では, 機械走査式ハイパースペクトルイメージングにおける環境光変動を短時間の追加計測により補償する方法を提案する. 提案手法では, 環境光のスペクトル特性における低次元構造を利用することで環境光変動に対するロバストな補償を試み, さらに追加計測方法の最適化も行なった. 制御可能な照明環境下での実験および天空光下の実験を通して提案手法を定量的に評価する. また, 実環境での応用例として文化遺産のステンドグラスの計測実験において提案手法による補償を試みる.