分節化したロボット動作と説明文の対応学習

脇本宏平


人間と協調して働く生活支援ロボットは、自身の行う動作を自然言語により説明 できることが期待されている。そこで、ロボットが行った動作に関する情報から、 ロボット自身が自身の動作を説明する文章を生成するシステムが研究されている。 こうした研究では、ロボットの基本動作をあらかじめ定義することで、この基本動 作列と説明文の対応を学習していた。これに対して近年、 End-to-end 学習により 系列同士の対応を直接学習しようとするアプローチが研究されている。しかし、ロ ボット動作の分節化自体は、 End-to-end 学習においても有効であることが期待さ れる。そこで本研究では、ロボット動作に対して End-to-end による説明文生成を 行うため、動作情報の量子化、分節化を明示的、あるいは暗黙的に行い、対応する 指示文を encoder-decoder model によって生成する手法を提案した。ロボットシ ミュレータを用いて作成した動作データに対してクラウドソーシングにより対応す る指示文を付与し、このデータを用いた評価実験を行った。この結果、分節化を用 いることにより、ある程度正しい文章が生成できることを確認した。