ハイスピードカメラを用いた新たなイメージングの提案

山本 皓平 (1751120)


本研究では,ハイスピードカメラを用いた新たなイメージング手法として,撮影後の流し撮りを実現するリパンニングと,交流電源に基づく光源の振動(フリッカー)を捉え,周波数解析と演算によってフリッカー成分のみを撮影画像から除去する2つの手法を提案する.

1つ目の手法では,通常の撮影では困難な流し撮りの撮影技法を,オプティカルフローを計算することで物体を追従し,撮影した短時間露光画像列をシフトして足し合わせることで撮影後に実現できることを確認した.

さらに,画像列のフレーム補間を行ってアップサンプリングしたのちリパニングを行うことで,より理想的な被写体ボケを再現できることを確認した.

2つ目の手法では,ハイスピードカメラを用いて撮影したフリッカーを起こす光源と起こさない光源の2つで照らされたシーンの動画像を,高速フーリエ変換とフィルタ処理を用いた周波数領域での操作によりフリッカー成分の除去と抽出を行った.

加えて,撮影したシーンにおいて正規化相互相関に基づいた光源分離手法を提案し,実験により提案手法の有効性を検証した.