人間にとって視程が十分に確保できる程度の薄い霧であっても,Time-of-Flightカメラを用いた場合,霧による散乱光とターゲットからの反射光が足し合わされることによって計測結果を大きく誤ってしまう.
本研究では霧の影響を受けず,正しい距離を計測する手法の確立を目的とする.
まず,Time-of-Flightカメラの複数の変調周波数を利用することで、シーン中において同一距離とみなせる点の領域推定を行う.
さらに,同一距離と推定された領域から正しい距離が推定できることを示す.
本発表では,シミュレーションと人工的に霧を発生させた実環境実験において,霧によって歪んだ計測結果と提案手法による計測歪みを補正した結果を示し,提案手法の有効性を確認する.