深層学習を用いた大腿骨頭壊死セグメンテーションとCT-マルチパラメトリックMR画像生成

松岡 拓未(1751108)


筋骨格系の機能は人々の生活の質に大きく影響する.障害や疾患が起こると治療が長期にわたる場合も多く,経済的負担も大きい.そのため,診断から手術,術後のリハビリテーションまで,障害や疾患の状態を正確に把握し,適切な治療を行うことが重要である.本研究では,Convolutional Neural Networks(CNN)を用いてMR画像からの大腿骨頭壊死の自動認識を行った.CNNに代表される機械学習は,多くの学習データを必要とする.特に,医用画像はモダリティによって人体の異なる特徴を捉えるため,モダリティ毎にモデルを学習させる必要があり,医用画像に機械学習を適用する際の課題となる.そこで本研究では,医用画像のモダリティ横断的な活用のため,画像生成技術の一つであるCycleGANを用いた異種モダリティ画像生成も行った.

大腿骨頭壊死セグメンテーションでは,提案法により,特に病期が進んだ症例においておおむね壊死部を抽出できることを示した.また,提案法を用いることで,大腿骨頭に対する壊死領域の体積比を定量的に算出でき,予後予測の精度向上につながる可能性を示した.CycleGANによる異種モダリティ画像生成では,MR-CT画像変換において,従来は一つのシーケンスで撮影されたMR画像のみが用いられてきたが,異なる二つのシーケンスを同時に用いることで,生成精度,生成CTからのセグメンテーション精度ともに向上することが確認できた. paragraph delimiter を入れてください。

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