立位MRI装置を用いた筋骨格の生理的応答解析

栗田 侑樹 (1751039)


筋骨格疾患は荷重負荷時に症状を誘発するものが多いため,直立時の荷重下において筋骨格の状態を3次元的に評価することは大変重要である.しかし,立位でそのような三次元評価を行うことは難しく,これまでは二次元評価を工夫して行われてきた.そこで本発表では立位での三次元MR画像が取得できる立位MRI装置G-scan brio(Esaote社,イタリア)を用いた,立位負荷に対するの筋骨格の生理的応答を三次元で解析する手法を提案する.29人の健康な被験者(22-29歳)を対象に立位MRI装置で撮像した股関節周辺の三次元MR 画像を使用し,仙腸関節を対象とした解析では剛体位置合わせ,大殿筋を対象とした解析では非剛体位置合わせを用いて解析を行う.健康な被験者において,仙腸関節は立位負荷に対してほとんど動いていないことを確認した.また,大殿筋の筋線維構造の仰臥位から立位への変化の傾向を定性的に確認したので報告する.