同期プロジェクタ―カメラシステムを用いた撮像領域の制御による反射光成分の選択的な取得と応用

上田 朝己(1751016)


シーンの情報を取得するためにカメラを利用することは有用であるが,一方で撮像したくないものまで画像に写り込んでしまうことがある.このことは,ロボティクスや自動運転,監視カメラなどのアプリケーションの信頼性を損なう要因となる.そこで本研究では,シーン中にある特定の物体からの反射光を選択的に取得することを目的とする.そのために本研究では,レーザープロジェクタとローリングシャッタカメラを用いて撮像タイミングを同期することで特定領域からの反射光のみを取得する.さらに,ローリングシャッタカメラの同期パラメータを制御することで従来手法よりも高い自由度で撮像領域を制御し,これによって反射光を選択的に取得する手法を提案する.本発表では,実際に構築した撮像システムを用いた実験と提案手法によって可能となった3つのイメージング結果を示し,本手法の有効性を示す.