移動ロボットのための安全かつ効率的な局所的経路計画

村瀬由基美 (1651109)


多くの人間が行き来する動的環境下でのロボットの移動に着目した際,人間との衝突を回避し安全を保証しながら移動することは不可欠である.そのため,現在だけでなく将来の人間の状態を予測し事前に危険を認識して衝突を回避する必要がある.しかし人間との衝突回避にのみ専念すると,ロボットはあらゆる地点で衝突の可能性があると判断し,目的地へ到達するまでに多くの時間を費やしてしまう.ロボットは人間の安全を保証することに加えて,いかに時間や距離の無駄なく目的地まで移動することができるかという移動効率も考慮するべきである. 本研究では,人間の安全とロボットの移動効率を両立するナビゲーションの実現のため,衝突回避を担う局所的経路計画における人間の動きを考慮した新たな経路計画手法を提案する.人間の将来の状態から,将来ロボットと人間の間で衝突可能性がある領域を予測し,その情報を局所的経路計画における軌道評価に用いることで衝突を回避するための経路を生成する.さらにロボットの移動効率向上のため,予測された衝突領域における人間の移動方向の情報を扱う要素を新たに軌道評価関数に加え,衝突を回避しつつも無駄のない効率的な経路を生成できるようにする. シミュレータ実験ではロボットと人間が交差する際の軌道の交差角度によって分けられた複数の状況において,Robot Operating Systemで提供されている従来のナビゲーションとの比較により提案手法によるナビゲーションの性能を評価した.