2自由度制御系では,フィードバック制御器をセンシング障害にロバストに設計でき,また,フィードフォワード制御器により,応答改善を行うことができる. フィードバック制御器は,オブザーバを基礎とし,センシング障害が発生しても,安定性が保証できるように構築される.このフィードバック制御器は保守的な設計で応答性は良くないためフィードフォワード制御器を採用し,この欠点を改善する. なおフィードフォワード制御器は,制御対象のモデルを用いた逆系設計と,フィードバック誤差学習を用いたフィードフォワード学習制御の2種類の方法を用いる. ここで,前者は,正確なモデルを必要とするためモデル誤差に弱く,モデル誤差に弱くなる. 後者は,パラメータ調整をオンラインで行うことによって,モデル誤差の影響を小さくすることができる.これらの手法を2自由度構成として統合した提案法に対して,数値シミュレーションで有効性を検証する.