Statistical Coalition Formation for Cooperative Spectrum Sensing Based on the Multi-Armed Bandit Problem

Sho Iizuka (1651005)


割当済みの無線チャネルをセンシングし,空き時間にチャネルを二次利用することで周波数帯の利用効率を改善する方法として,コグニティブ無線システムが提案されている。コグニティブ無線システムでは,セカンダリユーザによる周波数チャネルのセンシング性能を改善するために複数台のセカンダリユーザによる協調センシングが提案されているが,センシング性能を改善するためには適切なグループを形成する必要がある。

本発表では,不確実な環境における協調センシングのためのグループ形成の逐次的意思決定について述べる。このアプローチでは,セカンダリユーザが自分自身や他のセカンダリユーザのセンシング性能についての事前知識を持たない場合でも,通信結果から得られるフィードバックをもとにセンシング性能を学習しながらグループ形成の意思決定を行う。提案手法ではこの問題を多腕バンディット問題とみなし,多腕バンディット問題に対する方策のひとつであるThompson samplingに基づいてグループ形成を行う。数値実験による評価によって,セカンダリユーザ間の性能差が大きく,セカンダリユーザの台数が多いような環境において,提案手法が特に効果的に機能することが示された。