Wi-FiとBluetoothセンシングを用いた水災害対処のためのスマートフォン検知手法の提案と評価
花井 直樹 (1551081)
水災害等に対する避難勧告等が発令しても避難率は低い。住民の避難率を高めるためには、呼びかけによる働きかけに効果がある。しかし、住民が残っているかどうかを一軒ずつ確認していくことは人的・時間的コストからも困難である。そこで、本研究では、避難時におけるスマートフォンの保持率が高いことに着目し、スマートフォンがその地域にあるかどうかを検知することで人の存在の確認につなげる。提案方式では、スマートフォンを検知するために、Wi-FiとBluetoothによるセンシングを行う。しかし、これらはスマートフォン以外にもパソコン等の様々な端末で利用されているため、センシング情報の中からスマートフォンを選別する必要がある。本研究では、スマートフォンの検知手法を提案するにあたり、スマートフォンが周囲に発信する情報について精査し、スマートフォンと他の端末を区別するために利用できる要素を調査する。そして、調査した結果をもとに、スマートフォンを検知するためのアルゴリズムを提案する。また、スマートフォンの検出可能状態に着目した場合分けで、提案手法では全24通り中15通りで正しくスマートフォンの検知を行えることを明らかにする。